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医療法人社団誠馨会
千葉中央メディカルセンター

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看護部紹介|インタビュー

心臓血管外科 Wet lab スペシャルセミナー 山上医師、泉対医師、ICU石坂看護師、親泊看護師、宮里看護師

当院で働くスタッフが開催をワクワクしながら心待ちにしていた「豚の心臓」を用いたWet Lab研修。充実した教育体制・様々な研修環境を整えている当院の中で、最近行われたスペシャル研修をご紹介いたします。この研修には数十名のスタッフが受講し、今回は若手を中心にスペシャル研修の感想を伺ってみましたので、彼らの声をぜひ聞いてみてください。

――Wet Labとは、そもそもどのような研修でしょうか?

泉対:動物の体で解剖生理を体験し、人体と照らし合わせながら理解を深める研修です。今回は心臓血管外科の研修として、医師の指導のもとに豚の心臓を使用したWet Labが開催されました。
実習内容は、まず、外側から見て良く観察するところから始まります。次に、触感を体感します。そして、構造理解するために解剖に入り、弁の状態や血管の走行等を確認。血管にハサミを入れ、実際に冠動脈とチューブを縫い合わせるなどの縫合体験してもらいます。

今回は、受講希望者も多く、3回に分けて開催され、オペ室やME(臨床工学士)室での開催時には最終工程の縫合体験まで行われました。私は、初期臨床研修として心臓血管外科を選択している期間なので、皆さんと一緒に参加させて頂きました。

隠れたチームワークも活かされる驚き多き実践研修

――これまでWet Labを体験されたことはありますか?

石坂:看護師5年目になりますが、学生の時には、解剖の実習はなかなか経験できないので、今回初めて、実際に臓器に触れる機会を研修として得ました。豚の心臓の、鶏肉みたいな弾力のある感じに驚きでした。

山上:あの心臓はフレッシュな感じの素材だったよね。冷凍なのかな。Wet Labは、主に学会や大学病院が主催して開催されることが多い研修なんだよね。脳もポピュラーでやられているよ。ご遺体の脳を利用してね。脳の場合は脳外科という専門部隊が確立されているんだよ。こういったWet Lab研修は、色々なところで実施されているけれど、研修参加費も自己負担だし、院内で誰もが参加できる環境が整っていることは良いことだよね。

親泊:そうなんですね。私は、今回、体験できて凄くラッキーでした!オペ室とME室で、解剖と縫合が行われた時は、勤務シフトの関係で参加できなかった病棟スタッフも多くて、周りの皆も受けたかったなぁ〜とリクエストがたくさん出ていたんです。その要望を先生達が汲んでくれて、病棟でも開いてくれたんですよね。本当に嬉しかったです。私たちの病棟は、心臓血管外科と循環器内科の患者さんが入院されているので、誰もが心臓について非常に高い関心を持っていて、深く学び、理解したいと思っています。

泉対:裏話ですけど、あの実習で使った心臓は冷凍状態で病院に届いて、それを心臓血管外科のコーディネーター(医師と他院や患者さんの間に入って調整する方)さんが、研修開催時間に合わせていろいろ配慮し、準備してくれてたんです。解凍具合というのがあるみたいで。皆さんの研修時間に程良い解凍状態になっているように、約1時間前に冷凍庫から出して、お湯の中で心臓を揉みながら固さを調整してくださったそうです。

石坂:研修を企画したり、教えてくださる先生達だけでなく、他にもたくさんの方が裏で準備くださるから、私たちは受講できているんですね。コーディネーターさん、ありがとうございます!なんかこういう話を聞けて、病院で働くことは、本当にチームワークなんだと実感しますね。技術や知識を身につける研修も、実際に普段働く環境も、皆で支え合い、大切に育ててもらっている背景が良く分かりますね。

実物を使用する研修経験は、患者さんへの思い遣り目線から

――実際に豚の心臓を開いてみていかがでしたか?

石坂:私は、この研修の日をとても待ち望んでいたので、本を通して学んでいたことと、実際に目で見て触った違いに驚いたり、感動したり、最初から最後まで夢中になってしまって、あっと言う間に終わってしまった気がします。丁寧に解説してもらえて、一言で言うと「むっちゃ楽しかったです!」その中でも、特に血管の走行や心房の位置が、図で見て想像していたものと違いました。教科書では平面で表示されていて、きっとこうだろうとイメージしていたものが、立体ではこういうことなのか、と、実物を触ってみて、初めて納得できましたし、体の中での嵌り方というか納まり方の角度が違うのかなと思いました。

親泊:そうなんです。心房と心室の違いや、弁がどのように付いているのかなどを見られたことは、大きな成果でしたね。模型でもあんな風に心臓を全部開いてみることはできないですから。特に血管の走行は、「右と左」になっているものが、「前と後ろ」も含めた奥行き感のある立体で理解出来るんです。意外だったのは、心房は思っていたより小さかったことですね。それと、実際の弁の薄さを触るまで想像できませんでした。ものすごく薄いですよね!どう言えば伝わるかな?ん〜例えば皮が剥けたみたいな薄さって感じなんです。

宮里:私は、心臓が思っていたより大きいと感じました。実際はもっと小さいと思っていたんです。こぶしの大きさってよく言いますよね。でも心臓血管外科の先生が「手術をされる方は、心機能が悪いからもっと肥大して大きいんだよ」と仰っていて驚きました。あと、冠動脈が細いことにも驚きました。こうして実物を見せていただくと学んできたこと以上に頭に残るので、参加して本当に勉強になりました。ありがとうございます。


――参加してみて、看護師としてどのようなプラスがありましたか?

石坂:ICUには、術中モニターという、手術の様子が流れるモニターがあるんです。バイパス手術・弁置換術などを見ますが、残念なことに「弁」までは見えません。今回、解剖研修を受けて弁を切り取ってみると、こんなに小さな物を使っているのか、と驚きました。参加したことで、この先、モニターを見ていて、何をやっているかという理解を深めることができたと思います。モニターを通して、手術が終わるのはおよそ何時頃で、患者さんは何時頃にICUに移られるので準備は何時頃から始めよう、などと想定し対応することに繋がっていくと思います。

宮里:私は、心臓血管外科の先生が、術前に病棟カンファレンスで造影検査の映像を見せてくださるのですが、この時のイメージがしやすくなりました。患者さんからいろんな質問を受けても、実物の心臓を目にしていると、説明がしやすくなると思います。

親泊:そうですね、血管の走行などが、本から学び知識が身に付いているベースだけでなく、実際に、血管を辿りながら切り開いたり、どのような構造になっているのかを実践することで、細部を確認出来て意識付けられます。本の記載が、よりしっかりと理解できるので、そのことが自然と患者さんへの説明も具体的に話せる感じがしますね。これからの看護に大きく役立つ研修でしたね。

貴重な教育環境、立場に応じた視点で知識を吸収・共有できること

――教育体制が充実していたり、研修環境が整っていることの魅力は?

石坂:勤務シフトが違うスタッフが、時間を作って積極的に参加するってすごいことですよね。宮里さんも夜勤デビュー日だったんです。それだけ魅力ある研修が開催されて、皆の認識も高いのだと思います。

全員:やって良かったよね!

親泊:私たち看護師が、臓器に触れられることの意義はもちろんですが、先生のされていることを疑似体験できることも魅力の一つだと思います。研修が医師でも看護師でもリハビリでも参加できるからこそ、お互いの仕事の大変さや奥の深さが分かり合えるのだと思いましたね。本当に糸と針が細すぎて見えないんですよ!ピンセットで挟むのも難しいです。根気がいる作業ですよね。

宮里:そうですね。私も弁の穴を実際に縫ってみて、見ている以上に本当に小さいことを感じました。

石坂:あんなに小さな弁を縫合なんて凄いですし、糸が見たことないくらいとても細いんです。先生たちの手術用ルーペを付けさせてもらいましたが、もちろん、大きくは見えますが、ルーペを通して見て、その手元を動かすと言うのは、見え方がまるで違って更に難しくなるんです。この状況で細かな作業をされる先生方の集中力と腕が素晴らしいと改めて思いました。尊敬します。

泉対:オペ室とME室での研修は器具も揃っているので、解剖だけでなく、豚の血管と人工血管の縫い合わせも体験してもらいました。ピンセットで針を挟む時に何度も飛ばしそうになりましたね。肉眼だと探すのが大変ですよ。今回の研修は、心臓血管外科の先生がとても丁寧に優しく教えてくれました。私は心臓血管外科の先生の補助をしながら研修に参加していたんですけど、そんな私を先生は横目で心配そうに見ていましたね。真似をするのが精一杯で余裕は無かったけど、私自身が先生の説明を聞いて学ぶことと、そして同時に私が看護師さん達に出来る範囲のことを教え伝えることは、大変良い勉強になりました。

麻酔科の先生も、普段、経験しないから触れてみたいと参加されていました。MEさんも参加してたし、皆で参加する環境というのは凄く良いと思います。機会があることはとても恵まれているので実際に触れた方が良いですよ。

山上:こうした研修のあり方は、心臓そのものは一つであっても同じ標本を用いて、参加した様々な職種のスタッフが個々の立場に応じた色々な視点から知識を得ることが出来るのが、非常に良い点だと思いますね。

充実した教育研修、現場チーム力に欠かせない環境づくりを意識

――今後の教育体制や人が育つ職場環境についての想いは?

山上:私は研修医の研修を監修する立場として、1年間で体系的にざっくりと網羅する研修が必要と考え、今年度より「レクチャーシリーズ」を始めました。39クラスのテーマと担当医師をこちらから指名しました。担当医師がそれぞれ力を入れ、テーマに取り組んでくれています。その成果もあって、内容も濃く、しっかりした研修体系になっていると思いますね。研修方法も、担当医師のそれぞれの個性が出て、予想以上に立派なものを作ってくれてすごく感心しています。ここまでのシリーズ化は、研修医にとっても非常に勉強になっていると思います。この39クラスは、研修医だけでなく看護師やコメディカルも対象ですし、病院全体としての研修の形になっているので、様々な方が参加できるのもプラスαの魅力と強みなのでしょうね。レクチャーで得られる知識と、現場で得られる知識はもちろん違いはあります。両方の知識をバランス良く習得することで、1・2年後の仕上がりに結果が出ます。今のところは順調だと思います。

医師も看護師もコメディカルも病院で医療に携わるものは、チームワークも大切です。 様々な研修に誰もが一緒に参加できる環境を整え、相手の立場になって現場でチーム力を発揮してもらいたいですね。現場では、何でも一人でやるわけではない。でも、研修を通して、何でも出来るベースを個々が身に付けることは大切だと思います。そのために、今、 病院として求められているのは、研修部を更にしっかりしたものに構築することだと思います。教育研修の充実が形になってきた当院の目下の目標は、教育環境の施設としての研修ラボのような部屋をどこかに作る必要があると思います。最近の研修は色々な機材が必要なので、それを一箇所に集めた場所を作りたいですね。そこで、誰もが好きな時に、学びたいことを必要に応じて学べる研修部屋を当院もそろそろ準備したいですね。スタッフ達の勉強熱心さも、日ごろ伝わってきますし、いつか、研修部屋の必要性は、私たちだけでなくスタッフからも声が上がってくるんじゃないかなと思っています。病院全体としても、研修監修の立場としても、期待に応えていきたいですね。

皆さん、ありがとうございました。山上先生監修の元、様々な研修が展開され担当医師の全面協力もあり、今の充実した研修制度が伝わってくるインタビューでした。39クラスが終わる頃、どのように技術や知識を身に付け、どう活かされているのか。そして、39クラスの成果をまた山上先生に伺ってみたいですね。勤勉で限りない可能性を秘めた、未来あるスタッフたちの活躍に期待が高まります。

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