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医療法人社団誠馨会
千葉中央メディカルセンター

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  • 当院は2012年10月に日本医療機能評価機構ver.6.0による認定更新をしました。

メディカルEYE

2016年02月20日発行
泌尿器科 副院長 齋藤 俊彦
M-eye No.64 尿がよく出る・・・!?

 排尿障害は、癌や尿路結石と並んで泌尿器科の代表的な疾患です。
 排尿障害には尿が出にくくなってしまう疾患と、逆に尿が頻回に出てしまう疾患、両方の症状を呈する疾患があります。
 尿が出にくくなってしまう疾患の代表が男性特有の疾患である前立腺肥大症ですが、これは同時に尿が頻回に出てしまう疾患でもあります。
 また男女共通の尿が出にくくなってしまう疾患として、低活動型神経因性膀胱があります。これは尿を溜めておき、溜まった尿を排泄する臓器である膀胱の収縮力が低下してしまうものです。
 また尿が頻回に出てしまう疾患の代表が過活動膀胱というものです。
 病名自体がわりと最近に学会で名付けられたものなので聞きなれない病名かもしれません。
 これは尿意切迫感を主症状とする頻尿を呈する疾患です。
 膀胱と脳幹にある排尿中枢との間には排尿反射という仕組みがあり、要するに膀胱に尿が溜まると反射的に排尿してしまう、つまり失禁してしまうわけです。
 それでは困るわけで、失禁しないように大脳が排尿中枢にブレーキをかけて排尿反射つまり失禁を抑えて、膀胱に尿を溜めることができています。これがうまくいかなくなった病態が過活動膀胱です。
 これらの疾患を泌尿器科では治療しているわけですが、外来で患者さんとお話していると、尿が出る、出ないの症状やそれに対する薬に関して、患者さんと泌尿器科医の間で認識のずれがあることがしばしばあります。
 これは日本語で尿がよく出ると言った場合には、尿が頻回に出る、尿が勢い良く出る、尿の量がたくさん出ると3通りの意味があるからです。

 
以下に排尿障害の代表的な3疾患に関して、外来で患者さんと医師で交わされる代表的な(誤解に基づく)会話をご紹介いたします。

【患者Aさん】
「先生、先日は尿がよく出るので何とかしてくださいと言って、お薬を願いしたのに、尿がよく出る薬なんか出してひどいじゃないですか。私の話をちゃんと聞いてくれてなかったんですね!」
【泌尿器科医】
「えっ?」

 この患者さんは前立腺肥大症があり、前立腺が大きく膀胱を突き上げる刺激で尿が頻回に出る症状となっており、その場合最初に使うべき薬は前立腺肥大症の薬(アルファ遮断薬)である。ところが薬局ではアルファ遮断薬は尿が良く出る薬とだけ説明されているので誤解を招いたものです。


【患者Bさん】
「先生にせっかく尿のよく出る薬をいただいたのですが、帰ってから他の薬の説明を良く見ると、循環器の先生からも尿のよく出る薬をいただいていたので、薬がダブると思って、先生には悪いんですがいただいた薬は飲みませんでした。」
【泌尿器科医】
「えっ?」

・泌尿器科の薬  前立腺肥大症に対してアルファ遮断薬
・循環器科の薬  うっ血性心不全に対して利尿薬

循環器からの薬は腎臓から尿をたくさん出させて血液量を絞って心臓の負担を軽くする作用、泌尿器からの薬は膀胱まで流れてきた尿を出始めが早く、勢い良く、切れが良く、残尿がないように出させる薬ですから作用は全くダブっていません。

【患者さんC】
「先日、尿がよく出て困るので、診察していただいて、薬を出していただいたのですが、 帰ってから他の薬の説明を良く見ると、循環器の先生から尿のよく出る薬をいただいていたので、薬がかち合うと思って、先生には悪いんですが、いただいた薬は飲みませんでした。」
【泌尿器科医】
「えっ?」

・泌尿器科の薬  過活動膀胱治療薬
・循環器科の薬  うっ血性心不全に対して利尿薬

循環器の薬は腎臓から尿をたくさん出して、血液量を減らして心臓の負担を軽くする薬で、泌尿器科の薬は膀胱の収縮を抑えて、切迫感を改善したり、膀胱に溜められる尿の量を増やして、排尿の回数を減らす薬なので、全然かち合いません。

 こんな会話を繰り返しながら、私どもはこれからも患者さんとの理解を深めることを大切にして、診察・治療にあたりたいと考えております。


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医療以外の放射線利用
2016年02月20日発行
放射線科 

 医療での放射線利用にはエックス線写真や放射性同位元素の検査やがんの治療などがあり、ケガや病気の診断や定期的な人間ドックや検診など、幾何かお世話になった方もおられるでしょう。放射線を適切に利用して、みなさまの健康維持を安全にお役立てできることは放射線医療においての使命でもあります。

 世の中にはそうした医療現場だけではなく放射線を社会に役立つよう、様々な分野で利用されています。例えば、工業分野における利用方法として材料の精度管理の検査があります。硬い鉄製品でも製品の強度に依存する亀裂や隙間などを強力なエックス線やガンマ線で映像化してみる非破壊検査。材料自体を変化させてより良い利用が見込まれるものを作り出すこともできます。

 歴史を解く研究として同位体年代測定という方法が幾つかあります。炭素14と12の割合でそのものが何千年前なのかを推測できるというもの。特殊な放射線やCTスキャナーを用いて遺跡の内部の構造、発掘物や仏像などの内部構造も3D画像にして行います。

 身近な人々の安全な暮らしに役立つエックス線による空港の手荷物検査、食品の異物検査などはなくてはならない放射線の利用方法です。

 いつまでも、平和で安全・安心な放射線をみんなのために利用したいものです。


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