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医療法人社団誠馨会
千葉中央メディカルセンター

〒264-0017
千葉市若葉区加曽利町1835-1
TEL:043-232-3691
受付時間
午前8時15分〜

※来院前に必ず各科の診療時間をご確認ください。

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http://www.ccmc.seikei-kai.or.jp/

  • 当院は2012年10月に日本医療機能評価機構ver.6.0による認定更新をしました。

メディカルEYE

2014年09月01日発行
人工透析内科 部長 柏木福和
M-eye No.54 さぁ、これから透析治療の話をしよう!

 
 わが国の透析患者数は、西暦2000年には約20万6千人でした。
 当時、一年間に約3万人の新規患者が発生し、約2万人が死亡する事により、年間あたりの透析患者数は、約1万人の増加となっていました。
 2013年度は、約3万8千人の新規患者と約3万人の死亡者数となっています。今後、年間の新規患者数は減少に転ずると予想されています。

 さて、問題は高齢化です。
 これは透析治療だけの特徴では無く、他の医療分野でも同様でしょう。
2013年度の新規透析患者の平均年齢は、68.68才で、その年度末の全透析患者(約31万4千人)の平均年齢は、67.20才でした。
 つまり、新しく透析を開始する人々は、既に何年も透析を行ってきた人々の平均年齢より高いという事実に驚いてしまいます。

 これは、需要が供給力の拡大の要因なのか、それとも、供給力の拡大(医療産業の肥大、保険制度)が需要の増大を招くのかといった素朴な疑問を投げかけてきます。

 さて、今回の本題に入りましょう。

 当院での透析部門を任され12年が経過しました。それ以前、一般外科に従事していましたが、透析医療では、対象が(超)高齢者や重い合併症を持つ方々が殆どであることから、着任後の比較的早い段階で、患者及び家族に手渡すパンフレットを作成しました。

 以下に掲げてみます。

  
 【 透析治療の基本方針 】
     1.基本的な問題
  a)タイムリーな導入(高齢者や脆弱な人ほど早めに開始)
  b)至適透析(透析効率) 器械の性能は進歩
  c)良いヴァスキュラー・アクセス(いわゆる内シャント)
  d)透析開始の時点での合併症の重症度と体力(衰弱)の問題
  e)(透析)導入前と後の自己管理(節制)の良し悪しの問題
  f)社会的背景(独居者、高齢者の二人暮らし、認知症の有無)
  g)通院困難、長期入院、回復困難(大きな脳事故、心事故、衰弱)
  h)事前指示書
2. (省略)
3.透析治療の目標
   1)社会復帰、健常人に近い生活の維持 cure(根治的な)
   2)生命維持、延命が主 palliative care(緩和的、姑息的な)
 

これを基に、これから透析を始めようとされる方々に説明を行っている。

●物事や人生に起承転結があるよう、透析治療にも起承転結があります。
          (この辺は、寅さんの口上みたいな感じですが・・・)

●時期が来たならば治療を開始しましょう(医師の指示に従わない場合が多い)。器械の性能はよいのです。ただ、(内シャントのための)良い血管のない人が多く困っています。

●開始の時点で既に壊れていた体は、透析では治りません。兎に角、節制しなければ長続きしません。自己管理不良の結末は、自己責任です。

●核家族化が進み社会的に難しい時代です。特に高齢者では、判断能力が日増しに低下するでしょう。だから今の内に以下のことを考えておきましょう。

●透析医療に限りません。全ての人々には、やがて終末期が訪れます。
重大な事象(重い脳卒中、動きの悪い心臓)や衰弱(老衰)の進行した場合、つまり惨めな状況に陥った場合、その時点での希望する医療行為と希望しない医療行為を、しっかりと決めた上で透析を始めて頂きたい。
この取り決めを事前指示書と言うのです。
ここで大事なのは、惨めな状態とはどういう状態なのかを、各自が具体的に考えて下さい。皆が同じ内容とは限らないからです。
“観念的な惨め”では、話が進みません。

●最近では更に、「いつ、透析をやめるのか?」という文献も添えることにしています。この文献では、アメリカの透析事情が述べられています。
アメリカでは、約5人に一人の透析患者が、終末期において透析を差し控えることにより亡くなっている。一方、日本では、亡くなられる前日まで透析されていることが殆どである。その場合、本人の意思表示は出来ない状態で、家族の希望で為されているのが実情である、という内容。
ここでの一番の問題は、「日本においては看取りの場が殆ど無い。」ということ、「看取りという選択肢を、本人や家族が考えてはいない。」という現実である。

●終わりを考えた上で、治療を開始するのが、大人の考え方。
ずるずると始まり、ずるずると終わるのは、幼稚な考え方。
あの太平洋戦争も、終わりを考えずに始まり、悲惨な餓島や硫黄島の戦いを招いてしまった。終末期での過剰な医療行為も、これと似ていると考えるのは、
私だけなのだろうか?
(この記事の作成は、終戦記念日が近づく頃でした)


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採血のとき、数本の採血管で採るのは、なぜ?
2014年09月01日発行
診療技術部 臨床検査課

皆さん、採血をされたとき採血管が何種類もあるのを
目にしたことがあると思います。「何でこんなにいっぱい
採るの?」と疑問に思ったことがありますよね。
血液検査には、血清を使う検査や血球を使う検査など、
検査によって採血管も様々あり、わけられています。


例えば、コレステロールや中性脂肪などの生化学検査は血清を使用します。
血清検査に使用する採血管には何も薬剤は入っていません。血液は採血してから15分くらいで固まり、それを遠心分離して血清(上澄みの液状部分)と血餅(血球)とにわかれ、その血清を使います。

血糖検査では、通常のスピッツで採ってしまうと、血球の細胞が血清中の糖を消費(解糖作用)してしまうため、正しい検査結果が得られません。そのため、血糖用の採血管にはフッ化ナトリウムという薬剤が入っており、その解糖作用を阻害します。

赤血球数や白血球数を測定する検査(血球算定検査)では、血液が固まってしまっては、検査を行うことが出来ません。血液の血球数を機械により測定しているため、血球算定検査用の採血管の中には、血液を固まらせない薬剤(EDTA塩)が入っています。


このように各検査項目には適した採血管があります。
数種類の採血管を使って採血をするのは、このような事情があるからです。
通常の検査項目数では、採血管は1〜3本で、採血量は約10mL程度、検査の項目数や種類が増えると採血管が4〜7本くらいとなり、採血量は約20mLとなるのが一般的です。


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