腎臓内科|千葉中央メディカルセンター

SPECIALITY診療科案内

キービジュアル

腎臓内科

患者さんへ

現在、腎内科外来は、水曜と金曜日の週2回で、非常勤の医師が担当しています。
また、2019年の4月より一般内科兼務の常勤の腎臓内科医師が1名加わりました。

腎臓の病気は様々な種類があるため、当院での管理が難しい疾患は、千葉大学医学部付属病院、JCHO千葉病院、千葉東病院、順天堂大学付属病院(これは、当院の腎内科医師の出身大学です)の腎臓内科を紹介をしています。
セカンド・オピニオン希望の場合にも、上記の病院を紹介しています。

高齢化の時代です。例えば、将来透析が必要な場合、本人のみが受診しての病状説明では、なかなか理解することが難しいと思われます。必ずキーパーソン(子供の世代)同伴での受診が望ましいので、是非、ご家族のご協力をお願いします。

詳細はこちら

対象疾患

扱い得る疾患 急性及び慢性糸球体腎炎、急性及び慢性腎不全、ネフローゼ症候群、特殊な腎炎(膠原病、グッド・パスチャ―症候群、ANCA関連腎炎)、糖尿病性腎症、透析で除去可能な薬物中毒等
扱ってはいない疾患 腹膜透析

  • 原 一彰

    原 一彰 Kazuaki Hara

    役職 医長
    専門分野 一般内科、腎臓内科
    資格 医学博士
    日本腎臓学会腎臓内科専門医
    日本透析医学会透析専門医
    日本内科学会総合内科専門医
    日本内科学会認定内科医
  • 山初 あや Aya Yamahatsu

    役職 非常勤医師
    資格 医学博士
    日本透析医学会認定透析専門医
    日本内科学会総合内科専門医
    日本内科学会認定内科医

診療担当表

受付時間
午前
8:15~11:00
山初 あや 山初 あや

休診・代診情報

休診・代診日 AM/PM 診療科 医師 備考
休診情報はありません。

医師の急な都合により、休診情報を掲載できない場合がございますので、ご了承ください。

腎臓疾患は早期の診断と治療が重要

透析を必要とする末期腎不全患者数は世界中で顕著に増えています。その中で日本は世界で最も透析患者密度(単位人口当たりの透析患者数)が高い国で、2010年には約30万人の透析患者が存在すると予測されています。近年末期腎不全の予備軍として慢性腎疾患(CKD)という疾病観が注目されています。国内での成人のCKDの頻度は約19%と推定されていますが、多くのCKDは自覚症状がないまま腎不全へと進行します。 CKDは早期治療で治したり、進行を遅らせたりすることが可能なため、早期の診断と治療が重要です。

腎臓疾患は早期の診断と治療が重要
腎臓内科が対応する疾患

腎臓内科では、慢性糸球体腎炎やネフローゼ症候群などの慢性腎疾患から慢性腎不全に至るまで腎疾患全般に亘り、診断・治療および生活指導を行っています。また、必要時には人工透析科と協働で血液透析を導入して予後の改善につとめております。

腎臓内科にかかるタイミング
  • 検診で血尿や蛋白尿が出ていると言われたとき
  • 尿の色が褐色に見えたとき。尿がよく泡立つようなとき
  • 足、顔にむくみが出たとき
  • 検診などで腎臓が悪いと言われたとき(血清クレアチニン(Cr)や尿素窒素(BUN)が高いとき)
  • 糖尿病の治療中に腎臓が悪いと言われたとき
慢性腎不全について
慢性腎不全とは

腎不全には急性と慢性があり、自然経過や適切な治療や処置により腎機能が回復する可能性のある急性腎不全と、進行性に腎機能が低下して正常な状態には戻り得ない慢性腎不全があります。
腎臓は尿を作る以外にも様々な機能を持っており、大きな予備機能を備えた臓器であるため、慢性腎不全初期には自覚症状を欠きますが、腎不全の進行により様々な症状を呈してきます。

  • 血清尿酸値の増加(腎機能をさらに悪くしたり、痛風の原因になる)
  • 血清Ca値の低下(骨がもろくなり、足がつったりする)
  • 血清リン値の上昇(血管を石灰化し心筋梗塞や脳血栓、脳出血の原因となる)
  • 貧血(腎臓でエリスロポエチンという赤血球をつくるホルモンが作られているのでこれが不足してしまいます。めまいやふらつきの原因となります)
  • 血清カリウム濃度の上昇(心臓が痙攣して突然死する危険がある)
  • 血清尿素窒素濃度(BUNともいう、これの上昇により尿毒症症状を呈して吐き気や食欲不振、だるさを訴えられることがあります)の上昇
  • 血圧上昇(血圧は腎機能が60%以下になったころから高めになりやすく、たくさんの血圧降下剤を必要とする)
  • 尿量減少、浮腫(むくみ)

などです。

次に腎不全の原因ですが、腎臓そのものに問題がある場合(広い意味での腎炎や繰り返す尿路感染症、尿路腫瘍や尿路結石など)や腎臓以外による原因が腎臓に及ぶもの(痛み止めの薬や抗生物質などが腎臓に傷害をもたらす薬剤性腎障害や糖尿病、高血圧、痛風、膠原病の症状の一つとして腎障害を生じる)が考えられます。糖尿病や高血圧症など腎臓以外による病気が腎臓に障害をもたらしていることが明らかな場合には、その病気の治療を行います。その際の治療法も、腎不全を合併する場合には薬を減量して用いなければならなかったり、通常とは異なる薬剤を用いることがありますので、私たちは他科の医師や他院の先生方と連携して行って参ります。そのような患者さんは、当科外来でご相談ください。

診断・治療法について

当科受診の際には、初めに痛みや経済的負担がかからない検査から始めます。 具体的には、問診といって、病歴(これまでにかかったことのある病気)や常用薬をお聞きしますので、お持ちであれば病状を記した手帳やお薬手帳などをお持ちください。さらに尿検査、血液検査、腹部超音波、X線検査、心電図などを行い、治療を急がなければならない急性であるのか、今後も継続して治療を行う必要のある慢性であるのかを判断いたします。
ほとんどの場合は、ここまでの検査結果から診断と今後の治療方針は明らかとなりますが、一部の患者さんで、これらの検査で病気の原因が明らかとはならず入院精査が必要となる場合がありますので、その際は患者さんとご相談の上、入院を検討いたします。
また、ここからが大切な内容になるのですが、患者さんからの質問で、慢性腎不全は治らない進行する病気であるのに、なぜ通院しなければならないのかという点です。

目的は二つあり、

  • 第一に・・・
    腎不全の進行を遅らせる治療を行うことと、全身の病気(糖尿病や高血圧、痛風、膠原病など)では、腎不全は一部の症状に過ぎず、放置することによって心筋梗塞や脳梗塞といった別の問題が生じるからです。全身の病気を治療することによって、腎不全以外の心筋梗塞、脳卒中といった他の病気の治療を行うことにもなるのです。
  • 第二に・・・
    腎不全が進行して、腎機能が10~15%以下となれば透析療法を行わなければ、生き続けることができなくなります。前に述べた通り、腎不全は自覚症状を欠くことが殆どであるため、ある日突然に不整脈、呼吸困難、心不全といった末期腎不全症状が現れると、生命の危険があるためです。定期的に通院して、診察と検査を受けることによって、計画的に適切な処置を行い、危険な状況を避けることができます。